2月22日は猫の日。これは1987年に愛猫家たちが集まった「猫の日実行委員会」と一般社団法人ペットフード協会が制定したものです。「222」は「ニャンニャンニャン」と猫の鳴き声に近いことから、語呂合わせで決められたそうですね。
全国的に猫のイベントが多い日です。猫にパワーをもらう旅もいいかもしれません。
そこで猫神様がいるパワースポット「お松大権現」(徳島県阿南市)をご紹介しましょう。筆者も猫好きなので、以前、訪れたことがあります。
撮影:北代靖典
「お松大権現」社殿には1万体の招き猫が奉られている
1万体の招き猫がお出迎え
境内に足を踏み入れると、まさに猫だらけ。2メートル級の巨大な招き猫、狛犬ならぬ狛猫、猫の七福神、猫不動に猫大仏など。社殿には1万体の招き猫が奉られているのです。
猫神様、お松さん、として親しまれています。
また、ここは日本三大怪猫伝の一つとして知られています。
怖い話ではなく悪行に対する猫が敵を討つ正義の物語ですし、全国の猫ファンにおすすめです!
「お松大権現は今から約300年前に正義を貫いて命を散らせたお松の墓所を祀ったものです。お松に可愛がられていた三毛猫が怪猫となり、その仇を討ったとされています。拝殿の隣の猫塚に祀られています。商売繁盛、家内安全、厄除けに訪れる方が多く、とくに受験シーズンは学生が増え、パワースポットになっています」(お松権現社・社主)
猫、猫、猫…
日本三大怪猫伝の1つ、この「お松大権現」とは?
この「お松大権現」は有馬、鍋島とともに日本三大怪猫伝の一つです。
江戸中期の頃、阿波国の加茂村では不作が続き、この村の惣兵衛は村の窮状を救うため、私有の田地五反を担保に富豪の野上三左衛門にお金を借りました。
ところが、惣兵衛は借金を返済しましたが、証文を受け取る前に病死してしまいます。
妻のお松が証文を請求するも知らぬ、存ぜぬと偽り、逆に返したはずの金を返せと迫りました。やがて担保の田地も横領されてしまいます。
この悪行を奉行所に訴えましたが、あろうことか、奉行はお松の美貌に惹かれ襲いかかろうとする始末。最終的にお松は死を選び、その一部始終を見ていた猫が化け猫に姿を変えて敵を討ったという実話に基づくお話です。
招き猫の数々。本物の猫もいますよ
さらに――
その後しばらくして、三左衛門、奉行の家々に怪奇な化け猫騒動が起き始めました。
身内が発狂、変死、病死が相次ぎ、次々と不幸が起き、「化け猫が…」と口にするようになります。そして最終的に両家は断絶。
この話は、多くの人の心を動かしました。
それがこのお松大権現のエピソードです。
実際、境内には本物の猫も散歩していますよ。
場所は?アクセス方法、駐車場は?
お松大権現
住所:徳島県阿南市加茂町不け63
電話:0884・25・0556
営業時間:9時~18時 無休 料金は境内自由
アクセス:阿南市中心部から離れた山あいの町。途中、何か所かに「お松権現」という案内標識あり。徳島市内中心部から国道55線を経由、車で40分くらい。
車以外はバスを利用。JR阿南駅から「加茂谷」行きの阿南バスに乗車、終点の「加茂谷」バス停で下車(乗車時間は約40分)。
駐車場:普通車20台(無料)
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