皆さま、こんにちは。
これは実体験です。
夢の田舎暮らし、高知県への移住計画です。
コロナ禍のなかで、大阪脱出の旅に出る予定を立てました。最初に目をつけた梼原はかなり不便でした。物価も決して安くない。仕事もない。
1か月も住めば、飽きるのではないか。ただ、素晴らしい自然があり、渓流があり、田舎暮らしに最適のようにも思えましたが……。
他の場所も見てみよう。
そう思って次に選んだのが、高知県須崎市です。
夢の田舎暮らし、高知移住失敗の転落人生
高知県須崎市、海も川も山もある
須崎市は高知のド真ん中。海と山と川のある町です。
須崎市は、南国高知のほぼど真ん中、南はどか~んと広がる太平洋。北境には標高769mの蟠蛇森がそびえ、まちを流れる新荘川は、日本で最後にニホンカワウソが確認された場所です。なんと、川に生息する魚種数は全国第3位!面積は135.4km2で、おおよそ、琵琶湖の5分の1の大きさ。人口は約22,000人。東京ドームの収容人員の約半分です。都会らしさはほとんどありませんが、とにもかくにも、自然環境に恵まれた土地で、空気と水はきれいでおいしく、山ではハイキング、磯ではメジナやイサキ釣り、川では水遊びやアユ釣りなどが満喫できます。また、須崎市には漁港があるので、魚は鮮度抜群、朝市に並ぶ野菜の味は格別です。」
夢の田舎暮らし、須崎には60年以上続く「日曜市」と「木曜市」(朝市)がある
須崎には「日曜市・木曜市」があります。
60年以上続いている朝市です。
毎週日曜日と木曜日の朝 6 時から行われています。約 150 メートルの区間に野菜、果物、海産物、食品、植木、雑貨品等が販売されているのです。
筆者まんじろうも、この朝市を見て回りました。時間が遅いと、品数が減りますが、安いモノが数多く並び、これは住民にとっては実にありがたいでしょう。
まずは須崎のホテルに一泊し、須崎を探索することにしました。
海のそばに飲食店があるのですが、そこの店主によれば、
「この辺りは旧市街地になります。海のそばなので、津波を警戒して住民が高台の方に引っ越されて行ったんですよ。今、繁華街はもっと北のほうになりますね」とのこと。
須崎プリンスホテル(当時、現在はホテルバンダガ)界隈が繁華街と言えるだろうか。
筆者は須崎プリンスホテルに素泊まりで泊まりました。
一泊4600円。
夢の田舎暮らし、賃貸物件を探しにNPO団体「暮らすさき」を訪ねて…
次の日、物件を探すべく、「特定非営利活動法人暮らすさき」の事務所を訪ねました。
ここは須崎市で移住・定住を支援しているNPO団体です。
事務所に足を運ぶと、女性担当者が対応してくれました。とても親切でしたね。
HPには空き家情報がいろいろ出ています。一戸建て物件が3万5000円~5万円です。
真っ先に南海トラフの津波のことを聞きました。
「70年ほど前に大津波が来たそうですね。それからは一度も来てません。でも、皆さん、心配はされています」
それからは住まいの相談を――。
「賃貸物件の場合、2LDKや3DKで家賃の相場は4万5000円くらいですね。もっと間取りの広い物件もあります。これ以上家賃が高くなると、なかなか借り手が見つからないです。逆にこれ以上安い物件は借り手がすぐに見つかったりしますね」
ナルホド。皆さん、5万円以下の物件を探すようです。大阪よりも2、3万円は確実に安いでしょう。実際、交渉中の物件がやたらと多いのです。
「お部屋の内覧は今からでも大丈夫ですよ」とのことで、すぐに3軒ほど物件を見せていただきました。
文化住宅のような2階建てのアパート。2階の部屋が家賃3万円。
それから一戸建て住宅を2か所。一戸建ての物件は庭付き。室内もそこそこに綺麗で、冷暖房付き。家賃はどちらも4万5000円。
車があれば、須崎はそれなりに繁華街だし、仕事も見つかりそうだし、悪くはない。
夢の田舎暮らし、別の不動産会社も訪れ、部屋を内覧
一応、保留にし、別の不動産屋を訪ねました。
こちらではマンションを2件、見せていただきましたよ。2DK物件と2LDK物件、後者は家賃が5万8000円。高知の相場から考えると、割高な印象でした。
ここも決めずに、じっくり考えることにしました。といっても、大阪からたびたび足を運ぶわけにはいかないので、結論を出さないといけなくなりました。
やはり庭付きの一戸建てに住みたい!その思いは変わりませんでしたね。
2日目は須崎市で有名な「そうだ山温泉和(やわらぎ)」に宿泊しました。温泉に入って身体を休め、料理に舌鼓。やはり高知の料理は何もかも旨い!
よし! 須崎市に住もう!(決断が早い!)
温泉に浸かりながら、そう考えました。
夢の田舎暮らし、須崎市に住むことを決意
翌朝、もう一度、自分の車で、最初に紹介してもらった一戸建ての物件を確認しに行きました。
近所にスーパー「フジ須崎店」や「道の駅 かわうその里・すさき」もある。
飲食店も豊富でした。
「道の駅 かわうその里すさき」は観光名所でもある
食事の面は問題なし。仕事も探さないといけないので、求人誌を2冊(無料)持って帰って仕事内容をチェック。アルバイトならなんでもありそうでした。
余談ですが、大阪に帰る前に「武市半平太像」を見物しに行きました。筆者まんじろうの田舎は土佐清水市。大人になってからも坂本龍馬や武市半平太の書物はふんだんに読んでいるので、この際、見ておこうと思ったのです。
須崎市浦ノ内、武市半平太先生像
さらに大阪まで5時間ほどかかるので、日本一熱いご当地ラーメン、須崎名物「鍋焼きラーメン」を食べて帰りました。
須崎市内には提供できるお店が約30店舗あり、鶏ガラだしに醤油ベースのスープに細めのストレート麺、トッピングは青ネギ・ちくわ・生卵といたってシンプル。でも、すごく美味しかったです。
須崎名物の鍋焼きラーメン、旨い!
夢の田舎暮らし、ついに大阪から須崎市に引っ越した!
こうして須崎市に住むことになったのは、2年前(2020年)のことです。
一戸建ての物件が安かったので、4DKの部屋を4万5000円で借り受けました。
手続きは大阪から書類を送り、保証人を2人頼み、ついに契約。
保証人は1人は身内でもOKですが、あと一人は親しい友人に頼みました。何しろ友人の住民票も必要なので、高知への引っ越しを理解してくれる人に頼まないといけません。
あとは引っ越し業者です。これには要注意ですよ。
相見積もりを必ず取ること。筆者は3社に依頼し、引っ越しの荷物を見てもらい、まず見積もりを取りました。
A社はなんと、18万円!
B社は12万円。
そしてC社。値引きに値引きで、9万8000円になりました。ただ、引っ越しのシーズンを外し、最も引っ越しの少ない時期に頼みましたけどね。
海も近い
とんとん拍子で須崎市に引っ越しました!
といっても、まず高知に自家用車で行き、不動産屋さんに住居の鍵をもらいました。
引っ越し業者が到着する前日に須崎入りしたわけです。
安い旅館で一泊し、次の日は新居で引っ越し業者の到着を待ちました。
そして業者到着後は荷物を部屋に運んでもらいました。
何せ単身で高知に乗り込んだので(妻はいますけど)、荷物の整理も1人ですべてやりました。でも、それはそれで楽しかったです。
新居は素晴らしかったです。庭付きの一戸建て。駐車場付き。この家賃は大阪では考えられません。
希望に満ちて、高知移住の第一歩を踏み出しました。
仕事もアルバイトですが、なんとか見つかりました。
夢の田舎暮らし、高知はガソリン代が高い、アルバイトの賃金も安い
それから暮らしてみてわかったことですが、まずガソリン代が高い。アルバイトの賃金も安い。アルバイトだけでなく、正社員の給料も、大阪と比べて3万円ほど低いようですね。
それと病院も離れているので、本当に車がないと通えません。
電車は頻繁に動いておりません。1時間に1本とか、その程度なのです。したがって通勤も車になりますね。
高齢になって、車が運転できなくなると、これはもうアウト!
そういうことが、ぼちぼちと判明しました。
夢の田舎暮らし、須崎市に住むが、入居2か月で部屋にカビが発生!
そして須崎に暮らして2か月。問題が発生しました。
カビです!
驚いたことに、クツにも、服にも、カビが付着。
これには驚きました。
一戸建ては家賃が安いけど、建物自体は古いので、カビが発生したのでしょう。そのうち、畳にもカビが発生しそうですし……。
不動産業者にカビのことを指摘すると、「カビは発生しますよ。ご存じかと思っていました」と、けろっとした態度。
電話で怒鳴りつけてやりました。
「カビなんて聞いてない!こんなところに住めるか!訴えるぞ!」
「須崎のあのあたりはカビ対策をみなさんされてますよ」
「最初に言えや!」
不動産会社の担当者と大喧嘩。(大阪弁ですみません)
しばらく我慢しましたが、カビはいくら掃除しても、消えません。結局、部屋を引き払うことに。わずか2か月で引っ越すなんて……。
カビのことも調べましたが、ほとんど対策の手段がない、というか、わかりませんでした。
引っ越しといっても、次に住む場所を探してからでしたけど。
次に住むことになったのが、もっと都会の香南市です。都会なら、カビもないだろう、と考えついた次第。引っ越し代がまた必要になりました。(引っ越し貧乏です)
いやはや、田舎暮らしは実際に住まないとわかりません。
問題山積。苦労するぜ!
次回は香南市の巻です。
まとめ
高知移住失敗の転落人生。連載でお送りしています。興味ある方はぜひ続きを読んでください。
続き↓
(文・まんじろう)
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