皆さま、こんばんは。
本好きのまんじろうです。
このほど発表された第170回直木賞の候補作の一つに、
アイドルグループ「NEWS」のメンバーで作家の加藤シゲアキさん(36)の『なれのはて』(講談社)が選ばれました。
前作に続き、
2度目の同賞ノミネートとなりました。
加藤さんは東京都内で報道各社の取材に応じ、
「素直にすごくうれしかったです。お世話になった編集の方やメンバー、家族も喜んでくれた。『さすが直木賞だな』と直木賞の力を改めて感じます」
などと喜びを語りました。
加藤シゲアキさん、直木賞ノミネート2度目!
講談社
『なれのはて』は、1枚の絵を巡る謎が起点となるミステリータッチの長編小説
です。
秋田を襲った戦時の空襲を核に、戦前から現在へと至る濃密な人間ドラマ。
秋田は加藤さんの母のルーツでもありますね。
なんと、400字詰め原稿用紙換算で700枚を超える大作。
今年10月の刊行前から増刷を重ね、累計10万部のベストセラーとなっています。
アイドルでありながら、直木賞候補は2度目。
前作『オルタネート』で初めて直木賞候補に入りました。
3年前ですね。
内容はマッチングアプリを駆使する若者の青春群像をつづった作品。
若い読者に向けて書かれたものですが、
今回の候補作は「30代半ばの本好きな男として、自分が読んで楽しめるもの、書かないといけないものを目指した」と言っています。
加藤シゲアキさん、なぜ小説を書き始めたのか?
加藤シゲアキです
人見知り克服する為にも
みんな絡んでください(笑)#沢山の人と繋がりたい#NEWSのファン#加藤シゲアキ#Twitter始めたよ#相変わらず#ハッシュタグおおいけど#付き合ってやってください pic.twitter.com/RhZhAFQzSY— 加藤シゲアキ (@shigeaki_kato7) August 19, 2017
雑誌のインタビューでも答えていますが、
「小説家になったのはメンバーが減っていく中で自分が頑張らないといけないという責任が強くなっていったから」だそうです。
ものを書く仕事の時は褒められていたのでいつか小説を書いてみたいという気持ちはあったそうです。
小説を書いている人に失礼にならないように真剣に書いたそうで、
それが評価につながりました。
ことのほか文才があるようです。
いや~、素晴らしいです。珍しいタイプではないでしょうか。
アイドルであり小説も書き、それが直木賞候補作になるくらいの実力なのですから。
お笑い芸人で作家(劇団ひとりさんやピース又吉さんなど)はすでに何人もいますけど……。
加藤シゲアキさん、その作家力とは?
加藤シゲアキさんは高校卒業後、青山学院大学に進学しました。
在籍した学部は文学部ではなく法学部ですね。
これについては、法学部のイメージがよく「かっこよかった」と思ったことのようです。
また、加藤さんはこれまでの歩みを振り返り、
「本は好きだったけれど国語は苦手だった。(作家)デビューから11年になりますが、その11年前の自分も想像していなかった人生だと思います。本が苦手、という人にこそ『なれのはて』を読んでほしい」
と話しています。
11年を経て、作家力はさらに高まり、今度こそは直木賞を受賞するのではないでしょうか?
受賞となれば、本もますます売れますからね。
第170回直木賞の選考会は来年1月17日。
選考委員の伊集院静さんの死去に伴い、前回より1人少ない8人で選考されます。
以下、候補作です。
【芥川賞】安堂ホセ「迷彩色の男」(文芸秋季号)▽川野芽生「Blue(ブルー)」(すばる8月号)▽九段理江「東京都同情塔」(新潮12月号)▽小砂川チト「猿の戴冠式」(群像12月号)▽三木三奈「アイスネルワイゼン」(文学界10月号)
【直木賞】加藤シゲアキ「なれのはて」(講談社)▽河﨑秋子「ともぐい」(新潮社)▽嶋津輝「襷(たすき)がけの二人」(文芸春秋)▽万城目学「八月の御所(ごしょ)グラウンド」(文芸春秋)▽宮内悠介「ラウリ・クースクを探して」(朝日新聞出版)▽村木嵐「まいまいつぶろ」(幻冬舎)
コメント