最近、女優の本仮屋ユイカさんが脚本トラブルが原因で体調不良となり、主演映画を降板しました。記憶に新しいところでは、香川照之さんも衝撃的な降板でしたね。過去にも降板劇は多々ありますが、いったい何が原因なのか、映画やドラマを降板した男優や女優の降板劇を調査してみました。
日本映画史上、最大とも言える過去の降板劇とは?
日本映画史上、最大とも言える過去の降板劇とは?
【勝新太郎】
日本映画史上、最大とも言える俳優の降板劇が起きたのは、1979年7月のこと。
作品は黒澤明監督の「影武者」。当時、12億5000万円もの製作費が話題になっていましたが、撮影前に行われていた2回目のリハーサルの中、主演の勝新太郎さんが突然、降板することとなったのです。
発端は、勝新太郎さんが自身の演技を見直すために現場でビデオを回したいと言い出したこと。これを黒澤監督は『ぼくが見ているから必要ないでしょう』と強く断ったのです。すると、勝新太郎さんは、『あっちが世界のクロサワなら、オレは天下の勝新太郎だ』と言い放ち、黒澤監督も一歩も引かず。そのまま降板が決まってしまったということでした。
代役は仲代達也さんでした。ちなみに1980年に公開された同作品はカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞し、世界で大ヒットしました。
渡辺謙さんなど病気で降板するケースも
【渡辺謙】
1987年大河ドラマ 「独眼竜政宗」で人気となり、初主演となるはずだった角川映画「天と地と」で海外進出も見据えていた矢先、1989年海外のロケ中に急性骨髄性白血病に倒れ降板。
代役は榎木孝明さんでした。
【赤西仁】
2012年フジテレビドラマ「GTO」で主役の鬼塚英吉役に決まっていた赤西仁さん。しかしながら、女優の黒木メイサと電撃結婚をジャニーズ事務所に事後報告したことでペナルティーをくらい、KAT-TUNの全国ツアーが中止。主役として決まっていたドラマも降板となりました。
代役はEXILE AKIRAさんでした。
【石川さとみ】
2004年TBSドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」。同作品は、放送開始2か月前に映画版が公開され、ヒロイン役を演じた長澤まさみさんが話題を集めていました。
そのドラマ版のヒロインに石原さとみさんが決まっていたのですが、別のドラマとのスケジュールが合わない理由で降板。実際は役柄で髪を剃るのが嫌だったという噂もありますが…。
代役は綾瀬はるかさんでした。
NHKの大河ドラマでも数々の俳優の降板があった!
このてのトラブルは過去にもたくさんあります。NHKの大河ドラマだけでも、数々の俳優が降板していますね。
『勝海舟(1974)』 渡哲也→松方弘樹
主人公の勝海舟役だった渡哲也さん、第9話の撮影時に肋膜炎に倒れて降板。さらに脚本家の倉本聰さんがスタッフと対立して降板、現場が混乱。主演俳優と脚本家の2人が降板するという異例の事態に。
『黄金の日日(1978)』室田日出男→役が消滅
覚せい剤所持のために降板。
『太平記(1991)』萩原健一→根津甚八
新田義貞役の萩原健一さんでしたが、半年もたたずして慢性真珠腫を患い、根津甚八さんに交代。
『毛利元就(1997)』萬屋錦之助→緒形拳
武将・尼子経久役を演じる予定だった萬屋錦之助さんは、咽頭癌を発症し降板。代役は緒形拳さんが演じました。
『功名が辻(2006)』杉田かおる→三原じゅん子
主人公の山内一豊の同僚・堀尾吉晴の妻“いと”役を降板した杉田かおるさん。
降板理由は、「収録のスケジュールが合わないので、迷惑をかけてしまうから」というものですが、真相は“ギャラが思ったよりも安かった”からとも言われています。
『真田丸(2016)』高畑裕太→大山真志
母・高畑淳子さんとの親子共演が注目されていた高畑裕太さん、強姦致傷で逮捕されたことにより降板。
『西郷どん(2018)』斉藤由貴→南野陽子
斉藤由貴さんは篤姫の指南役・幾島を演じる予定でしたが、週刊誌で不倫スキャンダルが発覚し、斎藤由貴さん側から出演辞退を申し入れました。
『西郷どん(2018)』市原悦子→西田敏行
語りを担当する予定の市原悦子さんでしたが、体調不良のため降板。西田敏行さんが代役を務めました。
『いだてん(2019)』ピエール瀧→三宅弘城
麻薬取締法違反容疑での逮捕で降板。
『麒麟がくる(2020)』沢尻エリカ→川口春奈
斎藤道三の娘、後に織田信長の正妻になる濃姫(帰蝶)に大抜擢されていた沢尻エリカさんですが、麻薬取締法違反の逮捕で降板。代役に選ばれたのは、川口春奈さんでした。
海外でも「創作観の違い」や「脚本トラブル」で降板劇が多数
海外でも、いろいろありますよ。
ジュリアン・ムーア
『ある女流作家の罪と罰』
ジュリアン・ムーアは、元はこの映画の主人公であり作家のリー・イスラエル役に決定していましたが、メリッサ・マッカーシーに取って代わられました。交替の理由は、ニコール・ホロフヘナー監督との”創作観の違い”というもの。
チャーリー・シーン『チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ』
“炎上コメント”の数々を吐き、薬物中毒のためのリハビリプログラムを続けるのにも失敗したことで、降板。
ライアン・ゴスリング『ラブリーボーン』
ゴスリングさんは、『ラブリーボーン』でシアーシャ・ローナンが演じたヒロインのスージー・サーモンの父親、ジャック・サーモンを演じる予定でしたが、彼が27キロも増量したため、監督のピーター・ジャクソンにより降板させられました。増量した理由はこの役柄にはどっしりした人物を思い描いたからでしたが…。
ジャン=クロード・ヴァン・ダム
『プレデター』
『プレデター』のプレデター役から、なぜ解雇されたのか。様々な噂が飛び交っていましたが、もっとも有名なのは、彼がキックボクシングを止められなかったからというもの。他にもいろいろな噂がありますが、プレデターはケヴィン・ピーター・ホールが演じることになりました。
シルヴェスター・スタローン
『ビバリーヒルズ・コップ』
エディ・マーフィが演じた主役のアクセル・フォーリーは、元々はスタローンにオファーされていました。脚本を受け取った後、スタローンは役を書き直させようとしましたが、制作側はそれを好ましく思わなかった。
さまざまな理由で降板劇は今後も起こる
他にもたくさんありますが、一部をご紹介しました。さまざまな理由で今後も降板劇は起こるでしょう。そんな時はまたいったい原因は何かを調査したいと思います。
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