波佐見焼、誕生秘話とは?西海陶器児玉盛介会長【カンブリア宮殿】

社会
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長崎県北部にある人口1万4千人の波佐見町で作られる「波佐見焼」をご存じでしょうか。

日用食器の第2位のシェアを誇り、400年以上の歴史を持つ伝統産業として知られています。しかし、実は20年前まで、その名は存在せず、有田焼の下請け産業にすぎなかったのです。

波佐見焼、長年下請け産業だったが、なぜ国内最高峰ブランドの1つに?

そんななか、「波佐見」の名を世に知らしめたのが西海陶器。元々は陶器の卸商社だったのですが、2代目の児玉盛介氏が波佐見焼を全国的に有名な焼き物としました。

2023年5月11日放送の「カンブリア宮殿」(夜11時6分~11時55分、テレビ東京系)のゲストです。

 

そして3代目の児玉賢太郎氏が自社ブランドを立ち上げると、生産が追いつかないほどの大ヒットとなりました。その名は海外にも広がりAppleの公式グッズに採用されるほどに。

長年、下請け産業だった波佐見は、なぜ国内最高峰のブランドの一つとして名を馳せるようになったのでしょうか。番組では親子2代にわたる地方再生ストーリーに迫っています。

(番組公式サイトより)

出演者
【ゲスト】西海陶器 会長 児玉盛介
【МC】村上龍 小池栄子
「カンブリア宮殿」では5月11日に放送予定。

波佐見焼というのは、約20年前までは有田焼の下請け産業として見られることが多かったそうです。それがなぜ全国的に有名になったのでしょうか。
「波佐見焼」の知名度向上の立役者は、西海陶器の児玉盛介会長です。その誕生秘話をご紹介しましょう。これは奇跡的な物語とも言えますね。

波佐見焼、誕生秘話とは?西海陶器の児玉盛介会長の奇跡の物語

番組から

先にゲスト出演の児玉盛介会長の経歴から記しておきます。

役職:西海陶器株式会社 代表取締役会長
誕生:1949年生まれ
出身地:長崎県東彼杵郡波佐見町
2021年に春の叙勲において『旭日双光章(きょくじつそうこうしょう)』を受章。

「波佐見焼」は400年以上の歴史を持つ伝統産業として知られていますが、実は20年前まで、その名は存在せず、有田焼の下請け産業にすぎなかったのです。

それを全国区に広めたのが西海陶器株式会社2代目の児玉盛介会長です。
いったい何があったのでしょうか。

波佐見焼というブランドはそもそも存在しなかった

そもそもこの辺りには、昔から焼きものをつくっている歴史こそあれど、「波佐見焼」というブランドは存在しませんでした。

江戸時代は、お隣の佐賀県にある伊万里港から焼きものを積み出して全国に運んでいたので「伊万里焼」という名前で呼ばれてました。その次は明治になってから、佐賀県と長崎県の県境でもある有田に鉄道の駅ができ、有田町に隣接している波佐見町もそこから焼きものを出荷したため「有田焼」と呼ばれるようになりました。

有田焼=有田町で作られたものを指すという歴史はなく、もっと広範囲の肥前地区の焼きものを表す言葉でした。波佐見もその地域に含まれていたので、「波佐見焼」という呼び名が生まれてまだ日が浅いですが、産地としては400年の歴史があるんですよ。
(児玉会長)
出典:Hasami Life(通販サイト)

波佐見焼、産地偽装問題のあおりを受けて誕生した

2003年頃、牛肉に端を発した産地偽装問題がありました。
このとき、有田焼として販売していた波佐見の焼きものも、地域ブランドを明確にしようとする〝産地厳格化〟のあおりを受けたそうです。
当時、児玉会長は商業組合の理事長で、この問題に直面、果たしてどうなったのか…?

出典:2023波佐見陶器まつり、うちる編集部

 

商業組合の理事長として、何度も有田へ話し合いをしに行って「歴史を見れば波佐見も有田焼です、一緒にやっていきましょうよ」と言って断られて……あるとき、交渉が決裂した帰り道に決心したんです。もう、私たちは波佐見焼として売ろうと。「西海陶器は波佐見焼として売っていきます」と宣言して、器に貼っていた有田焼のシールをはがして販売するように変えました

 

どうやら交渉決裂が発端です。
当時、波佐見の焼きものの売上も右肩下がり。そんな状況下での西海陶器の方針に町内でも反対の声も上がったそうですが、理解者もいて、波佐見焼としてのブランドをつくる運動が始まったということです。

波佐見焼、有田焼のシールをはがしての販売からスタート

これまでの有田焼のブランドから脱してのスタート。未来がどうなるか、なにもわからなかったそうですが、交渉がまとまっていれば、波佐見焼ブランドは誕生していなかったとも言えますね。

焼きものの産地にはそれぞれ長い歴史のなかで培われた伝統や文化、個性があるもの。ただ、波佐見焼は江戸時代から献上品などではなく、一般向けの器をつくっていたので、世の中に合わせて柔軟に変化できる素地があったのです。

出典:2023波佐見陶器まつり、うちる編集部

技術力はあるけれど、確固たるスタイルがなく自由。歴史的に日用食器をつくってきた産地だからこその強み。こうして日用食器のシェア2位に!

今では波佐見陶器まつりは大盛況。例年30万人近くの観光客が訪れるイベントに成長したそうです。

以上、誕生秘話でした。

商品を欲しい方や見たい方へ。↓

通販サイト「Hasami Life」をご参考に。

まとめ

ピンチが功を奏した?そんな単純な話ではないと思いますが、奇跡的な物語と言えるのではないでしょうか。児玉会長が番組で何を話されるのかも楽しみですね。

参考資料:「Hasami Life」

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