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「よ~いドン!」鳴く虫研究社・後藤啓さんとは?マツコにも出演した“鳴く虫の達人”を調べてみた
2026年10月5日放送の関西テレビ「よ~いドン!」を見ていると、何とも不思議で魅力的な人物が登場しました。
この日の「となりの人間国宝さん」でJR学研都市線(片町線)の津田駅周辺を歩いたのは、ますだおかだの岡田圭右さん。
そこで岡田さんが目にしたのが、
「鳴く虫の捕り方・飼い方」
という気になるのぼりでした。
訪ねた先は、大阪府枚方市にある「鳴く虫研究社」。代表を務めているのが、鳴く虫研究家の後藤啓(ごとう・けい)さんです。
これがまた、おしゃべりが実に面白い方。虫の話をしているだけなのにテンポがよく、筆者にはどこか落語家のようにも見えました。
しかし後藤さん、ただの虫好きではありません。
スズムシ、マツムシ、カンタン、カネタタキ、キリギリスなど、さまざまな「鳴く虫」を自ら捕まえ、飼育し、さらに販売までしている、かなり珍しい人物なのです。
いったいどんな方なのでしょうか。
鳴く虫研究社とは?

番組より
「鳴く虫研究社」は、大阪府枚方市を拠点に後藤啓さんが運営する、鳴く虫の専門店です。
公式サイトでは「日本で唯一の、鳴く虫専門店」と紹介されており、スズムシやマツムシだけでなく、キンヒバリ、カヤヒバリ、カンタン、カネタタキ、キリギリス、クツワムシなど、かなり幅広い種類を扱っています。[鳴く虫研究社 | スズムシ マツムシ キリギリス 通販]
しかも面白いのは、単に仕入れて販売している昆虫ショップではないという点です。
後藤さん自身が野山へ出かけ、実際に虫を採集しています。
生き物文化誌学会の資料によると、後藤さんは年間150回ほど採集に出かけ、一年を通じて14~15種類ほどの鳴く虫を飼育しているとのこと。中でも好きなのはマツムシ、キンヒバリ、ヤマトヒバリだそうです。
年間150回。
単純計算すると、2~3日に1回近いペースです。
これはもう「趣味」というレベルを完全に超えていますね。
売り切れ・入荷待ちが多いのはなぜ?
番組でも岡田さんが驚いていましたが、鳴く虫研究社のホームページを見ると「入荷待ち」の商品が非常に多いです。
2026年10月現在も、マツムシ、カンタン、キリギリス、スズムシ、キンヒバリなど多くの商品が入荷待ち表示となっています。
「そんなに人気なの?」
と思ってしまいますが、理由は人気だけではなさそうです。
そもそも鳴く虫研究社では、後藤さん自身が採集する虫が多いため、一般的なペット用品のように大量仕入れができません。
さらに近年は猛暑も大きな問題になっています。
公式サイトでは2026年7月、「命に係わる危険な猛暑」のため採集に行けず、キリギリス、クツワムシ、カンタン、カネタタキなどの販売を見合わせると告知していました。
つまり、
「欲しい人はいるけれど、虫が捕れない」
という状況もあるわけです。
自然の生き物を扱う専門店ならではですね。
後藤啓さんの経歴は?

後藤啓さんは1959年、大阪府生まれ。
虫捕りを始めたのは、なんと6歳のころだそうです。
小学生のころにはキリギリスを捕り、中学生になるとマツムシ、クサヒバリ、カンタンなどを採集して飼育するようになりました。
つまり、半世紀以上にわたって虫を追い続けていることになります。
しかし、最初から昆虫を仕事にしていたわけではありません。
1980年に食品メーカーへ入社し、営業職として23年間勤務。重要なポストも任されていましたが、2003年に早期退職しています。
その後は百貨店などで食品催事販売の仕事をしながら、鳴く虫をインターネットで販売。
「枚方つーしん」の取材では、副業として約10年間ネット販売を続け、次第に虫の仕事の比重が大きくなり、2017年1月から鳴く虫販売を本業にしたと紹介されています。
後藤さん本人も後年、2016年末で食品催事販売を終え、翌年から鳴く虫販売専業の個人事業主になったと記しています。
まさに「好きなことを仕事にした人」です。
「マツコの知らない世界」にも出演
後藤さんを全国的に有名にしたのが、TBS系「マツコの知らない世界」です。
2017年9月12日放送回の「虫の音の世界」に出演。
マツコ・デラックスさんを相手に、鳴く虫の魅力をプレゼンしました。
その後はテレビ、ラジオ、新聞などへの出演・掲載が増加。
2017年だけでも「マツコの知らない世界」のほか、「ちちんぷいぷい」「ニュースほっと関西」、TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」などに登場しています。凄いですね!
2026年9月にも山口放送ラジオ「KRY Morning Up」に出演しており、現在も鳴く虫文化を発信し続けています。
番組に登場したカネタタキ、マツムシ、カンタン
今回の「よ~いドン!」では、いろいろ珍しい虫が紹介されました。
中でも興味深いのがカネタタキ。

名前の由来を連想させるような小さな音で鳴く虫で、鳴く虫研究社でも販売されています。
そしておなじみのマツムシ。

「チンチロリン」と表現されることが多い美しい声で、昔から日本人に親しまれてきました。
さらに後藤さんが紹介したのがカンタンです。

体は小さいのですが、非常に繊細な音を出すことで知られ、しばしば「鳴く虫の女王」と呼ばれる存在です。
そして、鳴くのは基本的にオス。
スズムシを飼った経験がある方ならわかると思いますが、鳴く虫の飼育は実に面白いものです。
筆者も以前、近所で捕まえたスズムシを飼ったことがあります。
秋になると毎晩のように鳴き、やがて土の中へたくさん卵を産みます。翌年、小さな幼虫が次々と出てきたときには驚きました。
虫なのですが、毎日眺めていると妙に愛着が湧いてくるんですよね。
著書「鳴く虫の捕り方・飼い方」も出版

後藤さんは、長年蓄積してきたノウハウを一冊の本にまとめています。
後藤啓著「鳴く虫の捕り方・飼い方」
出版社は築地書館。
2016年8月刊行で、現在の税込価格は1,980円(本体1,800円+税)です。国立国会図書館の書誌にも2016年8月刊、189ページとして登録されています。
内容がかなり本格的です。
単なる「虫の飼育図鑑」ではありません。
ビーティング採集法、スウィーピング採集法、追い出し採集法などさまざまな捕獲方法から、採集する時間、場所、服装、飼育ケース、餌、産卵まで詳しく解説。
さらにマツムシ、スズムシ、カンタン、カネタタキ、エンマコオロギ、キリギリス、クツワムシなど21種の鳴く虫を取り上げています。
「虫の飼い方の本はあるのに、捕り方を詳しく紹介する本が少ない」
という後藤さん自身の経験が出版につながったそうです。
これは虫好きには面白そうですね。
鳴く虫研究社の口コミ・評判は?
鳴く虫研究社は一般的な実店舗ではないため、飲食店のようにGoogleマップ上へ大量の口コミが投稿されているタイプのお店ではありません。
そのため「接客が○点」「店内がきれい」といった一般的な店舗口コミは、あまり参考にならないでしょう。
一方、後藤さんの著書については「採集計画の立て方や夜間採集時の服装まで参考になる」「虫を飼う楽しさを感じられる」といった好意的な書評が確認できます。
また2018年の大阪産業創造館のインタビューでは、出版やテレビ出演などで知名度が上がり、ネット販売の売上も伸び、鳴く虫販売だけで生活できるところまで事業が成長したと後藤さん自身が語っています。
ホームページの商品に「入荷待ち」が多いことから見ても、ニッチではあるものの、鳴く虫を求める固定ファンが全国にいることがうかがえます。
鳴く虫研究社へのアクセスは?実は「来店不可」
ここは大事なポイントです。
番組を見ると「津田駅から歩いて行けるお店」のように感じるかもしれませんが、鳴く虫研究社は実店舗ではありません。
公式サイトにも、
「実店舗がなく、ネット通販のみのため、来店できません」
と明記されています。
事業者所在地は枚方市津田西町で、JR学研都市線・津田駅周辺ですが、一般客が直接商品を買いに訪れる店舗ではありません。公式通販を利用するのが基本です。
テレビでは取材先として訪問していますが、通常営業のショップと勘違いして訪問しないよう注意したいですね。
鳴く虫研究社 基本情報
名称:鳴く虫研究社
代表: 後藤啓さん
所在地:大阪府枚方市津田西町2-4-20
最寄りエリア: JR学研都市線(片町線)津田駅周辺
営業形態:インターネット通販専門
営業時間: 9:00~17:30
注文:インターネットは24時間受付(年末年始を除く)
取扱商品:スズムシ、マツムシ、カンタン、カネタタキ、キリギリスなどの生体、飼育用品、書籍など
注意: 実店舗ではないため直接来店不可
公式サイト: 鳴く虫研究社 [鳴く虫研究社 | スズムシ マツムシ キリギリス 通販]
まとめ
「よ~いドン!」に登場した鳴く虫研究社の後藤啓さん。
テレビで見ると、とにかく話が面白く、岡田圭右さんとのやり取りにも笑ってしまいましたが、経歴を調べてみると、本当に筋金入りの「鳴く虫の達人」でした。
6歳から虫を捕り続け、会社員生活を経て、ついには虫捕りを仕事にしてしまった人物です。
年間150回ほど採集に出かけ、自ら捕まえた虫を全国へ販売する――。こんな仕事があること自体、筆者は知りませんでした。
昔は夏から秋になると、スズムシやマツムシの声がごく身近に聞こえてきたものです。
後藤さんが目指しているのは、単に虫を販売することではなく、かつて日本にあった「虫の音を楽しむ文化」を次の世代へ伝えることでもあります。後藤さん自身、「鳴く虫文化を復活させ後世に残すこと」が夢だと記しています。
そう考えると、「鳴く虫研究社」という名前にも納得ですね。
「よ~いドン!」をきっかけに、久しぶりにスズムシでも飼ってみたくなった方も多いのではないでしょうか。私もあの涼しげな鳴き声を聞くと、また飼育してみたくなりました。

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