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林下詩美選手の現在は?スターダム電撃復帰!上谷沙弥との決裂と再戦、QQへの思いを振り返る
女子プロレス界を代表するレスラーのひとり、林下詩美(はやしした・うたみ)選手。
筆者は以前から林下選手の大ファンです。
圧倒的なパワーがありながら、どこか不器用で、感情を表に出しすぎない。ところが、大一番になるとものすごい試合をする。そんな林下詩美というレスラーに魅力を感じてきました。
そして、筆者にとって忘れられないのが、彼女が率いたQueen’s Quest(クイーンズ・クエスト=QQ)です。
渡辺桃、AZM、上谷沙弥、天咲光由らがいて、それぞれ個性が違うのに、リングに並ぶと実に格好いい。とくに林下詩美が中心にいた時代のQQは、筆者にとって「最高のユニット」でした。
そんな林下選手は2024年にスターダムを退団し、マリーゴールドへ移籍。しかし2026年、驚くべきことに**再びスターダムへ帰ってきました**。
しかも、その物語の中心にいたのが、かつて隣に立っていた上谷沙弥です。
林下詩美は今、どうしているのでしょうか。退団からマリーゴールド、そしてスターダム復帰までを振り返ってみます。
林下詩美とは?デビュー直後から「逸材」だった

画像引用:スターダム
林下詩美選手は1998年9月14日生まれ、鹿児島県奄美市出身。身長166センチ。2018年8月12日、後楽園ホールでジャングル叫女を相手にスターダムでデビューしました。
デビュー直後から新人離れした存在感を発揮します。
2018年には早くも「5★STAR GP」に出場し、同年のプロレス大賞新人賞を受賞。その後、フューチャー・オブ・スターダム、ゴッデス・オブ・スターダム、アーティスト・オブ・スターダム、SWA世界王座など次々とベルトを獲得していきました。
そして2020年には「5★STAR GP」を制覇。
同年11月には岩谷麻優を破り、第13代ワールド・オブ・スターダム王者となります。
ここからの林下詩美は本当に強かった。
赤いベルトを9度防衛し、2021年度には女子プロレス大賞を受賞。朱里との激闘などを通して、文字通りスターダムのトップレスラーとなりました。 ([マリーゴールド公式サイト][2])
現在のスターダム公式プロフィールにも、ワールド王座、ゴッデス王座3度、アーティスト王座、フューチャー王座、5★STAR GP優勝など、その華々しい実績が掲載されています。
林下詩美といえばQueen’s Questだった
筆者にとって林下詩美を語るうえで、やはり外せないのがQQです。
もともとQQは紫雷イオが立ち上げたユニットですが、その歴史の中で林下詩美は大きな存在となりました。
そして林下詩美と上谷沙弥のタッグ「AphroditE(アフロディーテ)」も忘れられません。
2020年には2人でゴッデス・オブ・スターダム王座を獲得。その後もゴッデス王座を複数回戴冠するなど、スターダムを代表するタッグへ成長しました。
当時の上谷にとって林下は頼れる先輩でした。
一方で、2人は仲間でありながらライバルでもあります。2021年には林下のワールド王座、2022年には上谷のワンダー王座をかけて戦いました。
だからこそ、この2人には単なる「先輩と後輩」では説明できない関係性があったのです。
2024年、スターダム退団――最後の試合が忘れられない
2024年3月末、林下詩美はスターダムを退団します。
そして4月12日の後楽園ホール大会が、当時のスターダムでのラストマッチとなりました。
林下詩美&上谷沙弥組、つまりアフロディーテが、舞華&飯田沙耶組と対戦。
黄金世代がそろった、なんとも感慨深いカードでした。
最後は飯田沙耶の「達者でな!」を受け、林下詩美がフォール負け。
勝って格好良く去るのではなく、同期の飯田が林下から3カウントを取る。その結末も含めて、本当にプロレスらしい送り出しだったと思います。
しかし、これだけでは終わりませんでした。
試合後、上谷沙弥が林下とのシングルマッチを要求。急きょ5分1本勝負が行われたのです。
結果は時間切れ引き分け。
最後の最後まで2人は戦いました。
かつて隣に立ち続けた2人だからこそできた、特別な別れだったのでしょう。
当時は、いつかまた2人が並ぶ日が来るのではないか――。
そう思ったファンも多かったのではないでしょうか。
筆者もそうでした。
林下退団後、QQは消滅してしまった
しかし、林下詩美が去った後、QQの運命も大きく変わります。
2024年6月、大江戸隊との「敗者ユニット追放」をかけたイリミネーション戦でQQは敗北。結果的に上谷沙弥以外のメンバーがQQから追放となり、名門ユニットは事実上消滅しました。
スターダム公式も現在、林下退団後に「QQは消滅した」と説明しています。
QQ好きとしては、これは本当に寂しかったですね。
林下詩美がいなくなり、QQもなくなる。
ひとつの時代が終わったと感じました。
マリーゴールドへ――実績は残したが「林下詩美ならもっと」と思った
林下詩美はスターダム退団後、2024年に旗揚げされたマリーゴールドへ参加します。
筆者としては、正直なところ「スターダム時代ほど目立たなかった」という印象もあります。
ただし、これは実績がなかったという意味ではありません。
むしろ結果だけを見れば、かなり残しています。
2024年には第1回DREAM★STAR GP優勝。さらに2025年1月にはマリーゴールド・ワールド王座を獲得し、第2代王者となりました。その後、防衛戦を重ね、マリーゴールドのトップ戦線を背負っています。
ですから「何もできなかった」という評価は正確ではありません。
ただ、スターダム時代の林下は「赤いベルトV9」「女子プロレス大賞」「QQのリーダー」という圧倒的な存在でした。
その林下詩美を知っているからこそ、「もっと爆発してもいいのでは?」という物足りなさを感じたファンがいたのもわかります。
その間、上谷沙弥がとんでもないレスラーになっていた

画像引用:スターダム
対照的だったのが上谷沙弥です。
林下がスターダムを離れている間に、上谷は大きく変わりました。
H.A.T.E.に加入し、「令和の極悪女王」としてヒールへ変貌。2024年12月には中野たむを破りワールド・オブ・スターダム王座を奪取しました。2026年4月まで王座を保持し、10度目の防衛戦で玖麗さやかに敗れています。
テレビなどリング外での露出も増え、上谷沙弥という名前はプロレスファン以外にも知られるようになりました。
あの、林下の横にいた後輩の上谷沙弥ではありません。
完全に「スターダムの顔」のひとりになっていたのです。
林下詩美が明かした「上谷への嫉妬」
ここがおもしろいところです。
林下詩美自身も、上谷の活躍を見て複雑な感情を抱いていました。
2026年5月の復帰時には、上谷の活躍がうれしかった一方で「負けたくない」と思ったことを明かしています。さらにスターダム公式インタビューでは、上谷に対して「嫉妬心はすごくありました」と率直に語りました。
これは林下詩美らしいと思います。
彼女はマリーゴールド時代にも、他の選手に対する嫉妬を口にすることがありました。
しかし、その感情を「だから嫌い」で終わらせるのではなく、自分を前に進ませる原動力にしている。
上谷の存在が、自分にもっとプロレスラーとして頑張りたいと思わせたとも話しています。
2026年5月、まさかのスターダム電撃帰還
そして2026年5月23日、林下詩美はマリーゴールドを退団します。
所属ラストマッチでは彩羽匠、マディ・モーガンと組み、青野未来、桜井麻衣、MIRAI組と対戦。最後は桜井麻衣にフォールを奪われ、涙でマリーゴールドを去りました。
ところが、そのわずか3日後。
5月26日のスターダム後楽園大会。
上谷沙弥が試合を終えたリングでマイクを握っていると――。
林下詩美のテーマ曲が流れました。
これは驚きました。
林下はリングに上がり、再びスターダムでプロレスをしたいと表明します。
ファンにとっては待ちに待った帰還です。
しかし――。
上谷沙弥は喜びませんでした。
上谷沙弥「何しに来たの?」――かつての盟友が完全決裂
ここからが、この物語のおもしろいところです。
かつて林下の退団を惜しみ、アフロディーテとして隣に立っていた上谷。
ところが、帰ってきた林下に向かって態度を一変させます。
「何しに来たの?」
さらに、林下がいなかった約2年間について厳しい言葉を投げつけました。
林下も後のインタビューで、目の前に立った瞬間に「私の知ってる上谷はいない」と感じたことを明かしています。
どこかで以前のように受け入れてもらえるのではないか、再び隣に立てるのではないか――。
そんな期待も少しあったそうです。
しかし、それは難しいと悟った。
そして林下は「隣には立てなくても、正面には立たなきゃいけない」と考えるようになります。
このくだり、プロレスファンにはたまりません。
アフロディーテの再結成ではなく、かつての最高のパートナーが最大級のライバルになる。
2年間の空白があるからこそ成立する物語です。
そして因縁の再戦、林下詩美が上谷沙弥から3カウント!
2026年6月20日、国立代々木競技場第二体育館。
林下詩美、AZM、天咲光由、スターライト・キッド組と、上谷沙弥、渡辺桃、小波、ビー・プレストリー組が8人タッグマッチで激突しました。
林下の側には、かつてQQでともに戦ったAZMと天咲。
対する上谷はH.A.T.E.。
なんとも皮肉で、それだけにドラマのある構図です。
そして最後。
渡辺桃のバット攻撃が上谷に誤爆する展開から、林下が上谷をクルセイドで押さえ込み、3カウント。
復帰した林下詩美が、因縁の上谷沙弥から直接勝利しました。
試合後、林下は正式にスターダムへ入団すると宣言。
6月22日付で所属選手となりました。
これはファンとして、やっぱりうれしいですよね。
現在の林下詩美は?5★STAR GPでは苦戦
では、2026年9月現在の林下詩美はどうしているのでしょうか。
スターダム復帰後、すぐにトップ戦線にも入り、6月30日には鈴季すずのワールド・オブ・スターダム王座にも挑戦。しかし敗れ、赤いベルト奪取はなりませんでした。
さらに夏の「5★STAR GP 2026」に参戦。
飯田沙耶、レディ・C、星来芽依らから勝利したものの、小波、伊藤麻希らに敗れ、最終成績は3勝3敗1分=7点。決勝トーナメント進出を逃しています。
つまり、帰ってきたから即座に無双――というわけではありません。
むしろ現在のスターダムの選手層の厚さ、その中でもう一度「林下詩美」を作り直している途中とも見えます。
直近では9月20日の福山大会でフワちゃん、金屋あんねとの3WAY戦に出場し、金屋をランニングラリアットで破って勝利しています。
林下詩美は現在、間違いなくスターダム所属選手として再びリングに立っています。
林下詩美の主な実績
主なタイトル・受賞歴を見るだけでも、そのすごさがわかります。
* 第13代ワールド・オブ・スターダム王者
* ゴッデス・オブ・スターダム王座3度
* 第22代アーティスト・オブ・スターダム王者
* 第2代フューチャー・オブ・スターダム王者
* SWA世界王座
* EVEインターナショナル王座
* 5★STAR GP 2020優勝
* 2018年ゴッデス・オブ・スターダム タッグリーグ優勝
* 2018年度プロレス大賞新人賞
* 2021年度女子プロレス大賞
* 第1回DREAM★STAR GP優勝
* 第2代マリーゴールド・ワールド王者
デビューからまだ8年ほど。
それでこれだけの実績ですから、やはり「世紀の逸材」という言葉は大げさではありません。
まとめ|上谷沙弥との物語は、まだ終わっていない
林下詩美がスターダムへ帰ってきました。
筆者としては、これが何よりうれしいです。
QQ時代の林下詩美が好きでした。
AZMがいて、渡辺桃がいて、上谷沙弥がいて、天咲光由がいて――。あの紫のユニットが並んだ光景は、今でも忘れられません。
もちろん、もう同じQQを見ることはできないでしょう。
そして、あれだけ林下を慕っていた上谷沙弥も、今はH.A.T.E.の「令和の極悪女王」です。
かつて隣に立った2人が、現在は正面からにらみ合っている。
寂しさもあります。
しかしプロレスというものは、こうした時間の経過そのものが物語になります。
林下は上谷への嫉妬を隠さず、上谷は帰ってきた林下を簡単には受け入れない。そして再会戦では林下が上谷から3カウントを奪った。
けれど、これで決着したとは到底思えません。
むしろ始まったばかりでしょう。
いつの日か、今度はタッグではなく林下詩美vs上谷沙弥のシングルマッチを、大きな舞台でじっくり見てみたい。
そして林下詩美が再び赤いベルトを巻く姿も見たいものです。
一度スターダムを離れ、別の団体で戦い、そして帰ってきたからこそ、以前とは違う林下詩美が見られるはずです。
「林下詩美の第2章」ではなく、スターダムに帰ってきた彼女の新しい物語は、もう始まっています。
ファンとしては、この先を楽しみに追いかけていきたいですね。

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